壁心面積とは?内法面積との違いを解説

壁心面積とは?内法面積との違いを解説

インテリアについて聞きたい

先生、「壁心」ってどういう意味ですか?よくマンションの広告とかで見かけるんですけど…

インテリア研究家

いい質問だね。「壁心」は建物の面積を測るときに、壁の真ん中を基準にして測る方法のことだよ。たとえば、部屋の広さを測るとき、壁の真ん中から真ん中までの長さを測るんだ。

インテリアについて聞きたい

壁の真ん中ですか?じゃあ、実際の部屋の広さとは少し違うんですか?

インテリア研究家

そうだよ。壁にも厚みがあるからね。「壁心」で測った面積は、不動産広告などでよく見る「専有面積」になる。一方、壁の内側の広さで測った「内法面積」は、実際に使える広さに近いけれど、登記簿などに記載されるんだ。だから、広告の面積と登記簿の面積は少し違うんだよ。

壁心とは。

部屋の飾りつけや内装工事に関する言葉で「壁心」というものがあります。これは、建物の床面積を測るとき、壁や柱の中心線を基準にして測る方法のことです。この方法で計算した面積は、不動産の広告などに載っていることが一般的です。建物の面積や専有面積といった表示で使われ、建築基準法でも標準的な計算方法となっています。一方、壁の内側の寸法で測った面積は「内法面積」と呼ばれ、マンションなどの登記簿に載っています。そのため、情報誌やパンフレットに載っている専有面積よりも、登記簿に載っている面積の方が少し小さくなります。

壁の中心で測るということ

壁の中心で測るということ

家は、誰もが人生で最も大きな買い物の一つと言えます。だからこそ、家の広さを正しく理解することはとても大切です。よく聞く「壁心」という言葉、これは家の面積を表す一つの方法で、壁の中心を基準にして測ることを意味します。壁の真ん中の線を基準にして、部屋の広さを計算するのです。

例えば、壁の厚さが二十センチの場合、壁の端から十センチ内側にある線が壁心になります。この中心線を繋いで部屋全体の形を描き、その面積を計算します。つまり、実際に私たちが生活する空間よりも、少し広く計算されていると言えるでしょう。

では、なぜ壁の中心を基準にするのでしょうか?それは、建物の全体の大きさを把握しやすくするためです。家の広さを決める法律では、この壁心面積を使うように定められています。そのため、不動産の広告などに載っている面積も、ほとんどの場合この壁心面積で表示されています。

例えば、マンションや一戸建ての広告を見ると、部屋の広さが数字で書かれていますが、これは壁心で計算された面積です。内側の壁で囲まれた実際の居住空間とは少し違うということを覚えておきましょう。

壁心面積は、家の大きさ全体を把握するには便利ですが、家具の配置などを考える際には、実際の部屋の広さと照らし合わせて考える必要があります。壁の厚みも考慮に入れて、実際に使える空間をイメージすることが大切です。そうすることで、新しい住まいで快適な生活を送るための準備をスムーズに進めることができるでしょう。

項目 説明
壁心面積 壁の中心線を基準に計算した面積。
建物の全体の大きさを把握しやすい。家の広さを決める法律で使用。
不動産広告などに記載されている面積も、ほとんどの場合壁心面積。
壁心面積の計算方法 壁の真ん中の線を基準にして部屋の広さを計算。
壁心面積の注意点 実際に生活する空間よりも少し広く計算されている。
内側の壁で囲まれた実際の居住空間とは少し違う。
家具の配置などを考える際には、実際の部屋の広さと照らし合わせて考える必要がある。
壁の厚みも考慮が必要。

内法面積との違い

内法面積との違い

部屋の広さを表す尺度として、「壁芯面積」と「内法面積」があります。これらは似ているようで全く異なる概念のため、混同しないように注意が必要です。壁芯面積とは、建物の壁の中心線を基準に計測した面積のことです。例えば、マンションなどの集合住宅の場合、各住戸を隔てる壁の中心から中心までを測ります。この方法では、壁の厚みも面積に含まれることになります。

一方、内法面積は、壁の内側の面と面の間を測った面積です。つまり、実際に家具を置いたり、人が生活したりする空間の広さを示しています。壁の厚みは含まれませんので、同じ部屋でも壁芯面積よりも内法面積の方が小さくなります

この違いは、特に集合住宅において重要になります。分譲マンションの販売広告では、一般的に壁芯面積が使われます。そのため、広告で見た面積と、実際に住んでみて感じる広さに差が生じることがあります。登記簿には内法面積が記載されるため、後々トラブルにならないよう、購入前にそれぞれの面積をきちんと確認しておく必要があります。

壁芯面積は建物の全体的な規模を示すのに対し、内法面積は実際に使用可能な空間の広さを示す指標です。どちらの面積も、住まいの広さを理解する上で重要な情報ですので、両者の違いを正しく理解し、状況に応じて使い分けることが大切です。

項目 壁芯面積 内法面積
計測基準 壁の中心線 壁の内側の面と面の間
壁の厚み 含む 含まない
広さ 部屋全体の規模感 実際に使用可能な空間
用途 マンション販売広告など 登記簿記載など
その他 内法面積より大きい 壁芯面積より小さい

不動産広告の見方

不動産広告の見方

住まいやお店を探すとき、不動産のちらしを見る機会は多いでしょう。ちらしには様々な情報が載っていますが、その中でも面積の表示には注意が必要です。よく見ると「専有面積」や「建物面積」といった言葉が使われています。これらの面積は、壁の中心線から中心線までを測った「壁心面積」で表示されていることがほとんどです。

一方で、法務局にある登記簿には「内法面積」が記録されています。これは、部屋の壁の内側の部分を測った面積です。つまり、同じ建物でも、ちらしに出ている面積と、登記簿に載っている面積が違うことがあるのです。これは、それぞれの面積の測り方が違うことが原因です。

ちらしに載っている面積は、部屋の広さをだいたい知るための目安にはなります。しかし、実際に家具を置いたり、生活したりする広さを正しく知りたい場合は、内法面積を確認する方が確実です。内法面積は、法務局で登記簿謄本を取り寄せることで確認できます。もし、登記簿謄本を取り寄せるのが難しい場合は、不動産会社に問い合わせてみるのも良いでしょう。

内法面積と壁心面積の違いをよく理解し、実際の生活空間を想像しながら、自分に合った物件を選びましょう。さらに、バルコニーや共用部分の面積表示にも気を配ると、より安心して物件探しを進められます。たとえば、「バルコニー面積」は、バルコニーの手すりの外側までを含んだ面積で表示されていることが多いです。一方、「共用部分」には、廊下や階段、エレベーターホールなどが含まれます。これらの面積表示も併せて確認することで、より具体的な物件のイメージを持つことができるでしょう。

項目 説明 備考
専有面積/建物面積 壁の中心線から中心線までを測った「壁心面積」 不動産チラシなどに記載。部屋の広さの目安。
内法面積 部屋の壁の内側の部分を測った面積 登記簿に記載。家具を置くなどの実際の生活空間の広さを知るのに重要。
バルコニー面積 バルコニーの手すりの外側までを含んだ面積
共用部分 廊下や階段、エレベーターホールなどが含まれる

面積の違いによる影響

面積の違いによる影響

部屋の広さを表す尺度には、壁心面積と内法面積の二種類があり、それぞれ算出方法が異なるため、数値にも差が生じます。この面積の差は、私たちの日常生活にも様々な影響を及ぼします。

まず、家具の配置を考えてみましょう。ソファやテーブルなどの大きな家具を置く際には、部屋の実際の広さを把握することが重要です。壁心面積は壁の中心線から算出されるため、実際の居住空間よりも広く表示される傾向があります。そのため、壁心面積だけを参考に家具を選ぶと、思ったよりも部屋が狭く感じたり、家具が配置できなかったりする可能性があります。内法面積は壁の内側の寸法で算出されるため、実際に家具を置けるスペースをより正確に反映しています。家具選びで失敗しないためには、内法面積を基準に考えることが大切です。

次に、リフォームを検討する場合を考えてみましょう。リフォームでは、壁紙や床材などの資材を必要な量だけ購入する必要があります。このとき、壁心面積を基準に資材の量を見積もると、実際の必要量よりも多く購入してしまう可能性があります。逆に、内法面積を基準に見積もれば、無駄なく資材を購入することができます。特に、大規模なリフォームを行う場合は、面積の差による資材の量の差も大きくなるため、内法面積を正確に把握することが重要です。

最後に、マンション購入を検討している場合、販売資料には壁心面積と内法面積の両方が記載されていることが一般的です。壁心面積は物件全体の広さを比較する際に役立ちますが、実際の居住空間をイメージするためには内法面積が重要です。内法面積を確認することで、家具の配置や生活動線をより具体的にイメージすることができます。このように、部屋の広さを正しく理解し、快適な生活空間を作るためには、壁心面積だけでなく、内法面積にも注意を払うことが重要です。

項目 壁心面積 内法面積
算出方法 壁の中心線から算出 壁の内側の寸法で算出
実際の広さとの関係 実際の居住空間よりも広く表示される傾向 実際に家具を置けるスペースをより正確に反映
家具配置への影響 面積を参考にすると、思ったよりも部屋が狭く感じたり、家具が配置できなかったりする可能性あり 家具選びで失敗しないためには、内法面積を基準に考えることが大切
リフォームへの影響 面積を基準に資材の量を見積もると、実際の必要量よりも多く購入してしまう可能性あり 面積を基準に見積もれば、無駄なく資材を購入できる
マンション購入への影響 物件全体の広さを比較する際に役立つ 実際の居住空間をイメージするために重要

まとめ

まとめ

家や部屋の広さを知るために、壁心面積と内法面積という二つの考え方が使われます。どちらも建物の面積を表すものですが、測り方が違うため、数字も違ってきます。

壁心面積は、建物の外側の壁の中心線を基準に測ります。つまり、壁の厚みも含めた面積です。マンションのように複数の家が壁を共有している場合、それぞれの家が壁の厚みの半分ずつを負担すると考えて計算します。そのため、壁心面積は建物の全体の大きさを把握するのに役立ちます。例えば、土地の広さに合わせて建物を建てる計画を立てるときなどに利用されます。

一方、内法面積は、壁の内側の面を基準に測ります。実際に人が使える部屋の広さを表すので、家具の配置などを考える際に役立ちます。不動産の広告では、よくこの内法面積が使われています。部屋探しをする人にとって、実際に暮らす空間の広さがどれくらいあるのかは、とても重要な情報です。

不動産登記簿には、壁心面積が記載されています。登記簿は、建物の所有権や面積などの情報を記録した大切な書類です。建物の売買や相続などの手続きには、この登記簿の情報が不可欠です。

家を買ったり借りたりする際には、壁心面積と内法面積の両方をきちんと確認することが大切です。それぞれの面積が何を表しているのかを理解することで、物件の広さを正しく把握できます。もし、面積について少しでも疑問に思うことがあれば、遠慮なく不動産会社に質問しましょう。専門家の助言を受けることで、安心して家選びを進めることができます。曖昧なまま契約を進めてしまうと、後々思わぬ問題に発展する可能性もあります。しっかりと情報収集を行い、納得した上で契約を結ぶことが大切です。

項目 壁心面積 内法面積
測定基準 壁の中心線 壁の内側の面
面積の範囲 壁の厚みを含む 壁の厚みを含まない
用途 建物の全体の大きさの把握
土地利用の計画
実際に使える部屋の広さの把握
家具配置の計画
使用例 不動産登記簿 不動産広告