
建物の周長:設計と工事の基礎知識
建物を設計したり工事をしたりする上で、輪郭の長さを把握することはとても大切です。この輪郭の長さを「周長」と言い、水平方向に切った断面を見て、建物の外側の壁をぐるりと一周した長さのことを指します。
周長を測る時は、壁の外側ではなく、壁の中心線を基準にするのが一般的です。これは、壁にも厚みがあるため、中心線を基準にすることで、より正確な建物の床面積を計算できるからです。
簡単な長方形の建物の場合、周長は「2かける(幅たす奥行き)」という計算式で求めることができます。例えば、幅が5メートル、奥行きが10メートルの建物であれば、周長は2かける(5たす10)で30メートルになります。
しかし、実際の建物は、複雑な形をしていることがほとんどです。L字型や凸凹のある形など、単純な長方形ではない場合、先ほどの計算式では正確な周長を求めることは難しくなります。
複雑な形の建物の周長を求めるには、設計図面を見ながら、一つ一つの辺の長さを測り、それらを全て足し合わせる必要があります。設計図面には、建物の細かい寸法が全て書き込まれているので、正確な周長を求めるための大切な資料となります。
周長は、建物の材料の量を計算したり、工事の費用を見積もったりする際に欠かせない情報です。正確な周長を把握することで、無駄な材料を買わずに済んだり、より正確な工事費用を算出したりすることができます。建物の設計や工事の際には、必ず周長を確認するようにしましょう。