
メキシカンサイプレス:魅力と用途
メキシカンサイプレスは、主にメキシコやグァテマラといった地域に育つヒノキの仲間です。すらりと伸びた美しい樹形は、見る人の目を惹きつけ、庭木や公園樹として、あるいは室内装飾の一部として、高い評価を得ています。
多くのヒノキの仲間は、独特の香りを持ちますが、メキシカンサイプレスはほとんど香りがないという、大きな特徴があります。そのため、木の香りに敏感な方や、他の素材の香りを邪魔したくない場所に最適です。たとえば、香水を扱う店や、食品を扱う場所で使う建材として、うってつけと言えるでしょう。
木材としての性質を見てみると、乾燥させたときの重さは、国産のスギとほぼ同じくらいです。軽すぎず、重すぎないため、加工がしやすく、それでいて適度な強度も持っています。このバランスの良さが、メキシカンサイプレスの活躍の場を広げ、家具や建具、内装材など、様々な用途で使われています。
色合いは、黄みがかった茶色から薄い茶色で、木目も細かく均一です。一見、色の濃淡がムラのように見えることもありますが、仕上がった表面は滑らかで美しく、上品な印象を与えます。また、加工のしやすさから、複雑な形状の製品にも対応でき、設計者の自由な発想を形にすることができます。